◇全国の高校で卒業に必要な科目の授業が行われていなかった問題が、とんでもない「次なる問題」を呼び込んでいる。「次なる問題」とは、卒業生や高校3年生の内申書が、授業を受けていないのに勝手に成績をつけられ、内申書偽造が秘密裏にかつ公然と行われていた疑惑である。内申書偽造は犯罪である。高校という教育の場で堂々と犯罪行為が行われていた可能性がでてきた。公立高校が内申書を偽造した場合は虚偽公文書作成罪。推薦入試等で大学にその書類を提出した場合は虚偽公文書行使罪となる。私立高校の場合は虚偽私文書作成罪及び虚偽私文書行使罪となる。内申書は、担任教諭が作成し学校責任者(校長・副校長又は教頭)が捺印し公文書として効力を発する。
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偽造した内申書を発行した段階で、学校はもはや教育を行う機関とは言えない。教育という名のもとに存在する公の偽造文書発行機関でしかない。教員の質が問われる以前の問題として、学校としての倫理感がまず問われなければならない事態だ。学校自体の隠蔽体質は前々から指摘されてきたが、まさか虚偽の内申書を作成しているとは夢にも思わない。全ての高校で内申書偽造が行われていたのかはわからないが、少なくとも履修不足問題が起きている高校にはこの疑いが強くもたれる。
2006年10月28日 アドネットニュース編集部
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